自閉症の子育ては、一般的なお子さんの子育てと比較にならないほど大変なことです。
教育してもなかなか行き届かなかったり、言うことを聞いてくれず四苦八苦している方も多いことでしょう。
日々、そういった悩みに直面していると、子育てが辛く感じてしまいますよね。
そこで本記事では精神的なダメージを抱えてしまった方に向けて、自閉症の子育てが辛い理由と対処法を紹介します。
子育てがとにかく大変!
辛くて心が折れそう。。。
子育てが辛いと感じる理由はさまざま!
対処法をおさえて、実践してみましょう。
自閉症の子育てが辛い理由と対処法
理由 | 対処法 |
---|---|
コミュニケーションが取りづらい | 苦手な特性を理解してゆっくりと教える |
生活リズムが崩れがち | こだわりを捨てて柔軟に対応する |
支援・審査を断られてしまう | 切り替えの心をもつ |
相談するはけ口がない | 共通の悩みをもった方とコンタクトをとる |
自閉症の子育てが辛いと感じてしまう理由は主に4つがあげられます。
また、この項目では理由に対して対処法を提示しています。なお、対処法に正解はありません。
お子さんにもそれぞれ個性がありますので、全員が当てはまらないことを念頭におきつつ、参考までにご覧いただけると幸いです。
理由①|コミュニケーションが取りづらい
自閉症のお子さんは独自の感性をもっており、一般的なお子さんに比べてコミュニケーションが取りづらいです。
冗談や嘘を見抜くことが苦手で、真に受け止めてしまいがち。
また、喜怒哀楽の感情が表情から読み取りにくい点などがコミュニケーションを困難としているポイントです。
対して、いわゆる言葉のキャッチボールができず、一方的なやり取りとなってしまうこともあるでしょう。
対処法|苦手な特性を理解してゆっくりと教える
コミュニケーションが取りづらいときの対処法は、まず親御さんがお子さんの特徴や特性を理解することです。
言わずもがな親御さんは、お子さんにとって一番の理解者である必要があります。
誰よりも長くお子さんと接している読者の方々であれば、すでにお子さんの特徴や特性を見抜いていることでしょう。
そのうえで、お子さんがなかなかできないこと、理解しづらいことをピックアップします。
苦手なことに対して、焦らずゆっくりと繰り返し教えてみましょう。
ここで一番大切なのは、「絶対にしつけないといけない」「このままではダメだ」と考えすぎてしまわないことです。
無理にしつけてしまうと自身もストレスに感じてしまいますし、お子さんも不信感を抱き、のびのびと育ちません。
とにかく、ゆっくり・無理をせずがポイントです!
理由②|生活リズムが崩れがち
自閉症のお子さんは、衝動的な行動をとりがちです。
思いたったら即行動タイプのお子さんを育てている方は、手をやいてしまうことも多いことでしょう。
上記のような場合、親御さんの思惑通りに子育てができず、生活リズムが崩れてしまうことが懸念されます。
昼夜問わず、お子さんのご機嫌を気にしながらその時々の状況で子育てをおこなう必要があり、精神的な負担が大きくなってしまう傾向にあります。
対処法|こだわりを捨てて柔軟に対応する
上記の理由に対しての対処は、親御さんが妥協する以外方法がありません。
生活に関するこだわりを捨てつつ、お子さんに対して柔軟に対応する必要があります。
お仕事をしながら子育てをおこなっている方々は、なかなか難しく実行しづらいことと存じますが、お子さんのためにも多少の辛抱が必要です。
また、お子さんが寝たタイミングを見計らって息抜きをする、美味しいものを食べてリフレッシュするなど、心身ともにケアをしながら対応することも大切です。
理由③|支援・審査を断られてしまう
習いごとや保育園といった社会的な支援・審査に落ちてしまう、断られてしまうことも親御さんにとっては精神的に大きな負担となりえます。
また、他者から「しつけがなっていない」「教育方針を変えるべき」といった子育てに関する指摘を受けるのも子育てが辛くなってしまう要因です。
どうしても一般的なお子さんと比べられてしまい、自閉症の性質をなかなか理解してくれない方も多いことでしょう。
対処法|切り替えの心をもつ
支援・審査に断られてしまいがちな方に意識して欲しいのが、深く考えすぎない切り替えの心構えです。
また、各施設やサービスの運営状況から、自閉症のお子さんだけを特別扱い(注力)して運営することは困難であると相手側の意図を読み取って納得することが重要です。
断られてしまった場合は、切り替えて次の受け入れ先・支援先に問い合わせてみましょう。
そうすれば、必ず自閉症を理解してくれる機関に巡り会えますよ。
理由④|相談するはけ口がない
自閉症の子育てについて理解してくれる方が周りにいないと、誰にも相談できず辛くなってしまいます。
相談できない状態が続くと、親御さん自身が自己完結しようと奮闘するまでは良いものの、いつかは限界がきてしまいます。
夫婦間や親族といった身内に相談しても、思わぬ事柄で言い争いになってしまうことも少なくないでしょう。
対処法|共通の悩みをもった方とコンタクトをとる
自閉症の子育てに関する相談が誰にもできない場合は、まず、自身で相談できる相手を探すことから始めてみましょう。
各市町村や第三者機関が運営する各種相談窓口を利用すると良いでしょう。
また、SNSやネットサイトを利用して、近しい状況の方にコンタクトしてみるのもひとつの方法です。
いずれも無料で利用できるため、積極的に利用してみてください。
言い争いや意見の食い違いを防ぐためにも身内ではなく、第三者に相談できる環境を整えることがポイントです。
自閉症の子育てが辛いと感じたら各種相談窓口を利用しよう
自閉症の子育てが辛いと感じたら、ひとまず各種相談窓口を利用してみることをおすすめします。
下記で紹介している相談窓口は、いずれも無料で利用できる魅力的なサービスです。
とにかく相談することが、辛い心が緩和される最善の方法といえます。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは、以下のように運用している非営利団体の専門的な機関です。
発達障害情報・支援センターは、発達障害に関する最新かつ信頼できる情報を収集・分析し、ご本人・ご家族、全国の発達障害者支援機関及び一般国民に対して広く普及啓発活動を行うことを目的として開設されました
出典:発達障害情報・支援センター
取り組みとしては、発達障害に気づく・発達障害を理解する・具体的な行動を軸にサイトで紹介しています。
また、子育てについての相談窓口を設置しており、都道府県ごとの各センターに問い合わせることができます。
日本自閉症協会
日本自閉症協会は、自閉スペクトラム症の人とその周りの人達が幸せに暮らせることを目的に運営している一般社団法人です。
相談や各種サービスについての問い合わせをおこなえます。
全国各地の自閉症協会でも相談や地域の情報に関するお問い合わせなどを受け付けている地域もあります。
出典:日本自閉症協会
自閉症に寄り添った団体であることから、親身になって対応してくれることでしょう。
また、SNSでも自閉症に関する各種情報を発信しているので、チェックしてみましょう。
自閉症の子育てが辛いと感じている方の声
この項目では、自閉症の子育てが辛いと感じている方の声をX(旧Twitter)からピックアップして紹介します。
他のご家庭の状況を確認することで、自分だけが辛いわけではないと感じとれます。
少々の心の安寧ともなるため、ぜひチェックしてみましょう。
また、コメントするなどコンタクトをとってみても良いでしょう。思わぬ相談相手にもなりえますよ!
まとめ|自閉症の子育てが辛いなら抱え込まず誰かに話そう
自閉症の子育ては、容易なことではありません。
うまくコミュニケーションが取れなかったり、規則正しい生活が送れなかったりと辛いことも多々あるでしょう。
また、相談できる相手がいない方は、自己完結で気持ちを整理せざるおえないため、塞ぎ込みがちで余計辛い思いをしながらの子育てが強いられます。
しかし、真剣にお子さんと向き合っているあなたなら、上手に子育てができるはずです。
本記事で紹介した対処法・相談窓口を利用、参考にして少しでも心の安寧を保ちましょう。
自身で相談相手を見つけて、積極的にコンタクトを取ることが大切ですよ!
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